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    【ラデク・バボラーク&アレシュ・バールタ】 聖夜に捧げるクリスマス・プログラム

    驚異の天才ホルン奏者として、世界中の聴衆を魅了し続けているラデク・バボラーク。水戸のお客様の中には、水戸室内管弦楽団のメンバーとしての活動などから、その妙技や化け物ぶり !? は、よくご存知の方も大勢いらっしゃることと思います。そんなバボラークが、是非、水戸の皆様にもお聴きいただきたいと企画したのが、同郷チェコを代表するオルガニストのアレシュ・バールタとのデュオ・リサイタルです。バボラークのこの上ない繊細で優美なホルンが、神に仕える楽器として発展を遂げてきたパイプオルガンと融合して、天空の音楽を奏でます。バボラークとバールタが、皆様に一足早いクリスマスの贈り物をお届けします。

    ホルンとオルガンで紡ぐクリスマス・プログラム

    チラシ等では、すべてをお伝えできなかったプログラムが決まりました。まずは、オルガン音楽の聖典とも言えるJ.S. バッハの作品から、オルガン音楽と言えば誰もが思い浮かべる〈トッカータとフーガ ニ短調〉BWV565 がオルガン・ソロで、そしてコラール〈目覚めよ、と呼ぶ声あり〉BWV645 がデュオで演奏されます。続いて、オルガン・ソロで、リストが、J.S. バッハに寄せたオマージュ作品〈バッハの名による前奏曲とフーガ〉S.260。そして、前半の最後は、ブルックナーの〈交響曲 第 7 番 ホ長調〉から第2楽章が、バボラーク&バールタと同郷チェコの現代作曲家ミロシュ・ボクによるホルンとオルガンのための編曲版で演奏されます。この第2楽章は、ブルックナーが敬愛するワーグナーの病気と死を契機に創作されており、終結部では「巨匠のための葬送の音楽」として、ホルンが痛切なメロディを奏で、冥福を祈るかのように静かに終わります。

    休憩を挟んで後半は、前出のミロシュ・ボクの2作品が最初と最後を飾ります(これらボク作品については、次の項であらためてご紹介します)。さらにプログラムは、彼らならではの選曲が続き、同じチェコの大作曲家ヤナーチェクが教会スラヴ語のミサ典礼文に付曲した〈グラゴル・ミサ〉の中のオルガン・ソロ曲が演奏されます。また、サン=サーンスが、ホルンとオルガンのために書いた〈アンダンテ〉も取り上げられます。

    魂の作曲家ミロシュ・ボク

    今回のプログラムで、あまり馴染みのない作曲家がミロシュ・ボク(1968~ )です。事実、チェコの国内でも、知る人ぞ知るという存在のようです。ところが、このボクの音楽に心酔し、献身的ともいえるほど精力的に演奏をしているのが、他ならぬバボラークなのです。かつてバボラークはインタビューの中で次の様に語っています。「プラハの郊外の田舎で、音楽の先生をしながら宗教音楽ばかりを書いている人でね、素晴らしいんだよ。この間も演奏会があったから僕はボランティアで参加したし、録音にももちろん加えさせてもらったよ。チェコにはそういう演奏仲間が結構いて、ボクのためには一肌ぬぐという人間は多いんだ」(CD『ミロシュ・ボク:クレド(カメラ―タ CMCD-28254)』ライナーノーツより)。そして、バボラークからボクの存在を知った音楽評論家の諸石幸生氏もその音楽に魅了され、次のように評しています。「それは敬虔な宗教音楽であると同時に、人間のための音楽としての強い信頼感と信念を背景とする豊かな生命力にあふれており、大いに感動させられた。・・・文字どおり時代を超え、民族を超え、世代を超えて、耳を傾ける者すべての心と魂に語りかける、そんな無
    垢なる美しさと優しさにあふれているように思われてならない。」(前掲書)。

    コンサートでは、今回のバボラーク&バールタの日本公演のために、ボクが新しく作曲した〈ホルンとオルガンのためのマニフィカト〉、そして庶民的な歌から芸術的な歌まで、様々な国で歌われている数多くのクリスマス曲が登場する〈夢見るクリスマス・キャロル〉が紹介されます。どうぞご期待ください。

    《中村》(『vivo』2014年12月号より)
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    | R.バボラーク&A.バールタ | 15:53 | comments:0 | trackbacks:0 | PRINT | TOP ↑

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