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    【ちょっとお昼にクラシック】 地球は回り、いつもどこかで音楽は響く

    ランチタイムの人気コンサートシリーズ「ちょっとお昼にクラシック」。9月に大好評だったギターとバンドネオンのコンサートに続き、今年度2回目となる11月24日(月・祝)のコンサートでは、マリンバをはじめ、いろいろな打楽器の音楽をお楽しみいただきます。1時間のコンサートのなかで、親しみ深い名曲にも未知の音楽にも、きっと出会うはず。

    ちょっとお昼にクラシック 池上英樹


    いま〈ツィゴイネルワイゼン〉の演奏映像を観ています。スペインの作曲家サラサーテが作ったヴァイオリンの超絶技巧曲です。ご存知の方も多いことでしょう。今年2月の「ちょっとお昼にクラシック」では、佐藤俊介さんのヴァイオリンと鈴木優人さんのピアノでお送りしました。けれど、いま観ているのはヴァイオリンではなく、マリンバとピアノによる演奏。今度のコンサートにご出演される池上英樹さんのDVD『Toucher(トゥーシェ)』(COOLFRAME CLFR-1001)に収録されたライヴ映像です。

    マリンバで演奏する〈ツィゴイネルワイゼン〉。たった2本のマレットから繰り出される、とてつもなく速いパッセージや音の跳躍を聴いたら、興奮すること間違いなし! でも、池上さんのこの演奏の魅力はそれだけではありません。マリンバなのに、不思議とヴァイオリンの響き、その独特の音の震わせ方や弓の動かし方を、どこか彷彿とさせる演奏なのです。〈ツィゴイネルワイゼン〉は、水戸芸術館でのコンサートでも演奏されますので、一緒にこの感動を味わっていただけたらと思っています。


    DVD『Toucher』のプロモーション・ビデオ。3:07~と6:05~で〈ツィゴイネルワイゼン〉の演奏が観られます。

    なぜマリンバからヴァイオリンの響きが? その答えは池上英樹さんのユニークな音楽歴にあるのかもしれません。池上さんはもともと、ジャズやロックのドラマーとして活動を開始しました。少年時代はハードロック好きだったとか。ところが18歳で突然クラシックを学ぼうと決意。そのきっかけが、ヴァイオリンの演奏を聴いたことにあったそうです。

    「でも当時は何にショックを受けたかも良くわかっていませんでした。今考えると、“歌”の魅力とあり得ない精神的な高みを見たから、ということでしょうか」
    (『intoxicate』2006年10月号のインタビューより)

    “歌”――それがその後、池上さんの追究するテーマのひとつになります。日本の大学を卒業後、ヨーロッパに留学した池上さんは、打楽器の技術にさらなる磨きをかける一方、オペラ歌手やヴァイオリニストといった他分野の音楽家からも教えを受けて、打楽器による“歌い方”を探究するようになります。1997年のミュンヘン国際コンクールでは打楽器部門最高位入賞。日本では、一昨年のサントリーホール「サマーフェスティバル」でクセナキスのオペラ《オレステイア》に出演し、圧巻の打楽器ソロを披露。その迫力に多くの聴衆が息をのみました(私もその一人でした)。

    ジャズやロックからクラシックへ、打楽器から歌へ。しかも池上さんの興味はそこにとどまらず、さらなる広がりを見せています。
    池上英樹 ©Yuji Hori
    池上英樹
    ©Yuji Hori
    現在、池上さんは打楽器の演奏だけでなく、フラメンコなどのダンスの身体表現を取り入れたパフォーマンスも展開しています。11月のコンサートでも、池上さんのソロ・パフォーマンス作品《Mosaic(モザイク)》の一部が上演されます。作品のなかでは、ドラムやシンバルのほか、特注の大型カホン(木箱型の打楽器)のようなユニークな楽器が使われ、そこにダンスが加わり、音楽と踊りが混然一体になった情熱のステージが繰り広げられます。

    今回のコンサートに向けて、池上さんと打ち合わせを重ね、水戸芸術館でしか聴けないプログラムを練り上げました。打楽器だけでなくダンスも学んできた池上さんにふさわしく、ソロ・パフォーマンス《Mosaic》を中核に、いろいろな国の音楽、異なるジャンルやスタイルが混ざり合った音楽を選んでみよう――話し合いのなかで、そんなコンセプトが浮かび上がりました。ヴィラ=ロボスの〈ブラジル風バッハ〉はその典型。題名のとおり、ブラジルの民俗音楽をバッハ的な書法で再構築した作品です。有名な映画音楽〈シェルブールの雨傘〉も、今回はショパンの〈雨だれの前奏曲〉が聴こえる洒落た編曲でお届けします。先述の〈ツィゴイネルワイゼン〉も、クラシックの伝統的なヴァイオリン奏法のなかにジプシー音楽の奏法を取り入れて作られた作品でした。

    地球は回り、いつもどこかで音楽は響く。土地から土地へ音楽が伝わり、交じり合い、新しい音楽が生まれる。考えてみれば、それはまるで奇跡のよう。

    「そんなこの世界に想いを巡らすとき、今いるココ(此処/個々)がとても愛すべきものに思えるのです」

    池上さんは、そう語ります。打楽器が歌い、奏者が踊り、全身で表現される地球の息吹。そのエネルギーは、聴く人すべてを熱くさせるはずです!

    《篠田》(『vivo』2014年11月号より)
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