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    【河村尚子/ショパン・プロジェクト】 新シリーズがいよいよ開始。河村尚子、ショパンへの愛を語る。

    期待の新シリーズが始動!

    同じ1810年生まれの作曲家ローベルト・シューマンが「諸君、帽子を取りたまえ!天才だ。」と評して、その比類ない音楽的才能をヨーロッパの楽壇に紹介してから、フリデリック・フランチシェク・ショパン(1810~49)の名前は、ピアノ愛好家に限らず、広く音楽愛好家の間で、忘れられたことはなかったのではないでしょうか。現代にまで続くその人気と魅力の秘密を解き明かそうというのが、今回の新シリーズのねらいです。
    河村尚子 ©Hirofumi Isaka
    河村尚子
    ©Hirofumi Isaka

    ご案内役は、日本を代表する若手ピアニストの一人、河村尚子さん。5歳で渡独、ハノーファー国立音楽芸術大学で名教授ウラジミール・クライネフに師事し、その才能に磨きをかけました。2006年のミュンヘン国際コンクールで第2位に入賞、2007年のクララ・ハスキル国際コンクールでは優勝し、一躍世界の注目を浴びました。

    その後のめざましい活躍は、皆様もご存じのとおりです。
    国内の主要オーケストラとの共演はもちろん、フェドセーエフ指揮モスクワ放送交響楽団、ルイージ指揮ウィーン交響楽団、ヤノフスキ指揮ベルリン放送交響楽団といった世界のオーケストラとの共演も重ねています。昨年11月にはビエロフラーヴェク指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団と共演し、日本ツアーも実施。筆者も聴いてまいりましたが、通常のラフマニノフのイメージを覆すような、清新な〈ピアノ協奏曲第2番〉の演奏を披露し、聴衆から大喝采を浴びました。

    しかし、河村さんのピアノの魅力を存分に味わうには、やはりリサイタルが最高です。今年6月30日に行われたリサイタルでは、ショパン(バラード第1番ほか)、ラフマニノフ(コレッリの主題による変奏曲)、ムソルグスキー(展覧会の絵)が演奏されましたが、ピアノという楽器のポテンシャルをフルに発揮し、最大限鳴らしつつ、実にしなやかなタッチで、ニュアンス豊かに各作曲家の世界を表現していました。特にショパンの演奏では、インタビューで「我が家に帰宅したときの安堵感」と表現している、河村さんのショパンの音楽に対する親近感がひしひしと感じられ、今秋から始まる「ショパン・プロジェクト」への期待が一層高まりました。

    さて、プロジェクトの第1回は、ショパンが新ジャンル創出の気概をもって取り組んだバラード(全4曲)と、ロマンティックな夢と憧れが綴られるノクターンを中心に取り上げます。リストによる歌曲のピアノ編曲版、幻想的な〈子守歌〉とともに、心ゆくまでご堪能ください。

    《関根》

    河村尚子さん インタビュー

    ― 河村さん、この度水戸芸術館にお招きできますこと、大変光栄に思います。はじめに、「水戸」に対して何かイメージをお持ちでしたら、お聞かせください。

    河村尚子:やはり「水戸黄門」でしょうか? 私は5歳の頃からドイツのデュッセルドルフにて育ちましたが、家族は日本の環境を作っていた為、両親が「いつ見てもホッとする」水戸黄門は、ビデオや3年間に一度だけ日本に一時帰国した際に見ていました。
    そして納豆が大好きな人間にとって水戸の本場の納豆を一度でも良いから食べてみたい、という想いを馳せているため、秋の水戸訪問が大変待ち遠しいです。
    しかし最も楽しみにしていることは、音楽的大イヴェントや立派な施設からも有名な水戸芸術館に初めて出演させて頂けることです。

    ― 河村さんのショパンの演奏をお聴きしますと、作曲家ショパンに対する愛情を強く、ひしひしと感じます。もし、それを、河村さんのお言葉で表現するとしたら、どのようなものになりますでしょうか。

    河村尚子:きっとそれは長い旅の中、様々な素晴らしい経験をして素敵な人々と知り合った後、我が家に帰宅したときの安堵感に似ていると思います。
    私はポーランド人ではありませんが、10代の頃からポーランド人のピアノ教師からショパンへの愛情を見近に感じ取り、受け継ぎました。どこか両親の「水戸黄門」を見てホッとするという感覚に当たるのが、私にとってのショパンの音楽なのかもしれません。

    第1回はバラードとノクターンを中心にプログラムが組まれました。バラードとノクターンは、それぞれ、ショパンの作品の中でどのような位置をしめているとお考えでしょうか。

    河村尚子:どちらもショパンが若い頃から晩年まで作り続け、後世の音楽界に残るジャンルへと完結させたといっても過言ではないかと思います。
    ノクターンの楽譜を眺めてみても分かるかと思いますが、初期、中期、後期の作曲法にかなりの変化を観察できます。左手の伴奏、右手の優美かつメランコリックなメロディーで作られていた初期のノクターンも、後期に近づくと、左手がどんどん複雑なハーモニーを含んで主旋律にまでなっています。
    またバラードは、若くして離れなくてはいけなかった故郷ポーランドへの想いが詰まっているのではないかと個人的に思います。フランスの文学を読んだ上で、音楽を作る事も出来たかとは思いますが、ショパンはバラードを、同じくポーランド出身のミツキエーヴィッチの詩に触発されて作曲した、と言われています。4曲あり、それぞれ曲の構成は違いますが、ドラマ性、技術的難度、知名度も高く、ピアニストにとって取り組み甲斐がある作品なのではないでしょうか。

    ― ショパンがシューマンに捧げた曲や、ショパンの歌曲をリストが編曲したものも演奏されます。ショパンとシューマン、あるいはショパンとリストの関係についてはいかがでしょうか。

    河村尚子:1830年から50年代に行われた音楽家の交流というのは、今から考えると、かなり羨ましいものだったと思います。ロマン派の作曲家のうち最も有名、かつ実力派の音楽家たちの仲が良く、お互いの理想やアイデアを提示し合い、触発しつつ、それぞれの創造力を高めていました。ある一部の例を挙げるとすれば、メンデルスゾーン、シューマン、ワーグナー、リスト、ショパン、ベルリオーズ。敬意、友情があったからこそ、音楽家に自分自身の作品を捧げることができたのではないでしょうか。特にシューマン、ショパン、リストはピアノを自分自身の表現の楽器として用いていたので、通じ易いものがあったのではないかと思います。

    ― 第2回以降のプログラムについて、決まっている範囲でお教えいただければ幸いです。

    河村尚子:それぞれショパンが一定の時期に作曲した作品や人生を通して手がけたジャンル、そして私自身がまだ挑戦したことのない曲目を入れてプログラミングしていくことになっています。例えば第3回目では「24の前奏曲」に挑戦したいと考えています。

    ― 最後に、水戸のお客様に向けてご自由にメッセージをお願いいたします。

    河村尚子:初めて私の演奏を聴いて頂くお客様が多いかと思いますが、ショパンの作品の中で知名度の低いものから高い作品までを聴いて頂き、新たに皆様の中で新鮮なショパン像を作って頂ければ嬉しいです。また、この秋から数年間のお付き合いとなりますが、私の音楽家としての成長を見届けて頂ければ幸いです!

    2014年8月 Eメールにて
    聞き手:関根哲也
    (協力:ジャパン・アーツ)
    『vivo』2014年11月号より)
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