毎年国内一流の合唱指揮者や作曲家と共に合唱に浸る一日を過ごす
「合唱セミナー」。ついに
今回は日本合唱音楽界の最高峰、田中信昭氏(東京混声合唱団音楽監督・桂冠指揮者)をお招きし、「歌って、聴いて、合唱の楽しみを広げよう」と題して、様々な角度から合唱音楽の楽しさ、素晴らしさを追求していきます。
田中先生は、日本の合唱のレベルアップのためには指導者の育成が不可欠であるという立場から、これまで数多くの合唱指揮者たちを育ててきました。現在活躍する多くの合唱指揮者のほとんどは、田中先生から何らかの影響を受けていると言って言い過ぎではありません。私自身も、田中先生直接のご指導のもと合唱作品の初演をする幸運な機会に何度か恵まれ、合唱を生み出すための多くのヒントを受け取ってきました。合唱音楽の技術的側面のみならず、人類にとっての合唱文化の意義、合唱を通して人が生きると言うことを繰り返し考え、実践してきた田中先生。“合唱の神様”、ひとは田中先生のことをそう呼びます。
今回の合唱セミナーでは、まず最初に『演奏する価値のある作品を選ぶ』(田中先生のお言葉)ところから出発しました。結果、古今の名作とされる作品、そして日本で生まれた優れた作品から、今回講習曲として6曲を選び出しました。名作と言われる作品の持つ奥深い世界を体験するために、技術的に難度が高いと思われる作品にはモデル合唱団を起用しました。田中先生がそれらの作品から何を、どのようにして引き出すのか、存分にご堪能ください。
『受け身では、合唱は何も起こらない』。合唱は各人がどのように音楽を表現するかにかかってきます。参加者全員での全体講習曲では、参加者が自ら歌唱することになります。その場でまごまごしていたらもったいない! 自分がセミナーを楽しむためにも、ぜひ自分なりの譜読みを済ませてからご参加ください。
田中先生のレッスンの後には、誰ともなく「田中語録」がまとめられていくことがよく起こります。ぜひ田中先生の示唆に富む言葉を、一つでも多く持ち帰ってください。『譜読みとは、自分のパートの音と歌詩を見てくることではない』『自分だけではない、今この瞬間にも、最高の音楽を創ろうと譜読みしている仲間がいる』『音楽に正解はない』『お互いが良い音楽で良い影響を与え合うのが、合唱』。
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